産業廃棄物で出る「汚泥」とは?
産業廃棄物の種類の一つに「汚泥」があります。
汚泥というとどのようなものを思い浮かべられますか?
1 汚泥には種類があります
「汚泥」とひとくくりで言っても、種類があります。
具体的には事業活動によって発生した「有機汚泥」と「無機汚泥」の2種類に分かれます。
では、どのように分類されているか、おおまかなイメージをみてみましょう。
2 有機汚泥
有機汚泥は、代表的なものとしては、主に食品工場等から出てくる有機汚染された排水を含むものです。
簡単に言うと、パン作りをされた方なら想像しやすいかもしれませんが、例えば小麦粉を練ったボールを洗って出てくるドロドロになった水(汚泥)です。これが、工場規模なら、ろ過装置など大変な規模になりますので、事業用廃棄物として廃棄されることになります。
3 無機汚泥
無機汚泥は、土木工事現場や金属工場などから砂や金属成分等を多く含むものです。
代表的なものとしては、赤泥、けい藻土かす、炭酸カルシウムかす、廃白土、浄水場の沈でん池より生ずる汚泥です。こちらも代表的なイメージは、建設業の道路工事で出てくる汚泥や、家屋解体で出てくる汚泥でしょうか。
4 注意が必要なのは?
石綿含有産業廃棄物を含むものには注意が必要です。
2種類の汚泥のうち、有機汚泥の場合は、石綿含有産業廃棄物が含まれる場合は、ほぼないかと思います。
他方、無機汚泥の場合は、注意が必要です。
家屋を解体するときに、壁などに土が舞うのを防ぐために水を撒いたりもしますが、土を含んだ水が汚泥になります。厄介なのは、この壁に石綿含有産業廃棄物が含まれていることがあるという点です。最近は、石綿含有産業廃棄物の取扱いが慎重に厳格になってきていますので、汚泥の中でも、石綿含有産業廃棄物を含む汚泥を運べることが、業務受注の際に必要となっていたりします。
従って、新規で取得される場合は、「石綿含有産業廃棄物を含む」を取得してくださいね。
兵庫県を含み、ほとんどの県では、有機物か無機物かを分けていませんが、一部の県では、書き分けが必要であったり、さらに油脂性の有無も記載することを求められる県もありますので、お困りの際は、お尋ねくださいませ。
石綿含有産業廃棄物は忘れずに取ってね~