経営事項審査の仕組みを理解しよう。



建設業者の皆様、お仕事お疲れ様です。

兵庫県姫路市の行政書士の秋田です。

「そろそろ公共工事を受注したいな~」そんな風にお考えになられたことはありませんか?

公共工事に参加するには、入札参加業者登録という手続きが必要になります。
まずは、国や地方自治体など公共機関の登録制度に登録をして、各公共工事を落札する流れです。


この業者登録をする中で必要な手続きの一つが経営事項審査です。

そこで、今回から5回にわたり経営事項審査に関する疑問を分かりやすくまとめてみたいと思います。


経営事項審査を攻略する?


第1回 経営事項審査の仕組みを理解しよう。

第2回 点数の特徴は?➡こちら。

第3回 点数って上げることはできるの?➡こちらから

第4回 社会性の加点対象は何?➡こちらから。

第5回 経営事項審査と加点 費用はどれくらいかかるの?➡こちらから。

まるです。
アクア法務事務所のお手伝いをしています。

経営事項審査は難しいというイメージはないですか?
経審の構造を理解したら、準備も楽になるよ~。

まる
まる



経営事項審査の仕組みは?


1 経営事項審査とは何?


「経営事項審査」とは、公共工事の規模により各業者さんをランク分けするため、経営や工事について点数化する審査のことで、略して経審(けいしん)とも呼ばれます。具体的には、「経営規模」「経営状態」「技術力」「その他の項目」について、29の業種ごとに総合的・客観的に評価する制度です。


2 経営事項審査の位置づけは?


経営事項審査で、点数化されることが分かりました。

では、その点が国や地方公共団体の「格付け」と呼ばれるランク付けにそのまま使われるかというと、一概には言えません。


「格付け」は主観的要素と客観的要素の2つから成り立ち、経営事項審査で出される点数は、客観的要素に該当します。そして、主観的要素とは、国や地方公共団体によって独自に定めた評価項目によって出される加点などを言います。


兵庫県の場合は、経営事項審査の点数以外にも加点項目があります。他方、姫路市では、経営事項審査の点数のみでランク付けされています。

各自治体によって、加点項目はことなりますので、しっかりと確認しておく必要があります。




3 経営事項審査の構造は?


点数化されるなら、まずはその構造を知っておきたいところです。


経営事項審査の点はP点で表します。そして、このP点は、以下の5つの要素から成り立っています。

P点とは、総合評定値のことで、最終的な合計点数のことです。


ちょっと難しいですが、

P点=X1×0.25+X2×0.15+Y×0.2+Z×0.25+W×0.15


という定められた掛け率で点数がはじき出されます。

この掛け率は、全体の内訳のうち、何パーセントを占めているかという割合です。

従って、5つの要素のパーセントを合計すると100%になります。


5要素とは、X1・X2・Z・Y・Wで表されます。

詳細は、

X1・・・完成工事高

X2・・・経営規模

Y・・・経営状況

Z・・・技術力

W・・・社会性等

を表しています。


では、一つずつ見ていきましょう。

X1(完成工事高)

0.25が掛けられていますので、全体の25%を占めているということです。

業種別の完成工事高を1,000万円未満から1,000億円以上まで42の区分に分けて、業種区分ごとに計算します。



X2(経営規模)

0.15が掛けられていますので、全体の15%を占めているということです。

「自己資本額」と「平均利益額」から、それぞれ「自己資本額点数」と「平均利益額点数」を算出し計算します。



Y(経営状況)

0.20が掛けられていますので、全体の20%を占めているということです。

「財務諸表」の数値を元に算出されますが、建設業用の財務諸表の作成が必要です。一般的な財務諸表とは少し異なりますので、その旨を税理士さんにきちんと伝えておく必要があります。



Z(技術力)

0.25が掛けられていますので、全体の25%を占めているということです。

技術職員の方の保有資格の種類や有資格者の人数、元請完成工事高を元に点数を計算します。



W(社会性等)

0.15が掛けられていますので、全体の15%を占めているということです。

具体的には、労働福祉、営業継続、防災協定、法令遵守、建設業経理、研究開発、建設機械保有、国際標準化機構登録、若年技術者育成確保状況の各点数を合計して、事業者の社会的貢献度等を評価して計算します。


X2(経営規模)とY(経営状況)の評価は、分析センターで評価されます。

それ以外のものは、経営事項審査を経て点数化されます。


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計算式は難しいので、式の内容までは理解する必要はないと思います。

どのような構造で成り立っているかを理解し、次回からご説明する点数の特徴と点数を上げる方法をご参考にして頂ければと思います。

「経営事項審査を攻略する」第2回➡「経営事項審査の点数の特徴は?」はこちらから。

~お疲れさま~
構造を知れば、準備も楽になるよ~
出来ることから少しずつやっていこうね~。

まる
まる



弊所では、経営事項審査(入札参加業者登録)も承っております。

忙しくて時間が取れないから頼みたいわ~っとおっしゃる方、お気軽にご連絡下さいませ。

報酬について

業務内容申請手数料報酬
建設業 新規許可申請・許可換え新規 大臣許可   150,000円
知事許可   90,000円
100,000円
建設業 更新許可申請知事許可   50,000円48,600円(トク割)
建設業 業種追加大臣許可   50,000円
知事許可   50,000円
80,000円
60,000円
決算変更届なし28,000円
※経営審査を
受審される方は
業種数により
別途加算あり。
各種変更届(本店移転、役員変更など)なし各10,000円
経営事項審査手続き申請業種により異なります。
1業種 11,000円
3業種 16,000円
5業種 21,000円

※経営事項分析料は別途必要になります。
1業種 100,000円~
※受審の業種数によります。
入札参加業者登録 県 (役務・物品、工事)なし各50,000円
        各市町村 (役務・物品・工事)なし各40,000円
         国、水道事業団なし各40,000円
建設キャリアアップシステム登録
           事業所登録
           技能者登録        
技能者登録:詳細型 4,900円/1名  簡易型2,900円/1名

事業者登録:ID利用料11,400円+登録料は資本金額によります。
(資本金500万円の場合12,000円)
技能者登録1名
     8,000円
事業所登録 
    1事業者
    18,000円

電話番号 079-280-3507 秋田が担当させていただきます。